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「第19回雪舟サミット」自治体リレートーク

井原市 井原副市長 猪原 愼太郎

ただいまご紹介をいただきました、岡山県井原市副市長の猪原でございます。
井原市は雪舟にまつわる施設などが少のうございまして、井原市のPRになってしまうかもしれませんが、どうかお許しをいただければと思います。よろしくお願いいたします。

井原市は、岡山県の西南部に位置する県境のまちでございます。
市内の南部を近世山陽道が通り、古くから交通の要衝として栄え、また那須与一や北条早雲など歴史的に名高い武将のゆかりの地として多くの史跡があり、文化に親しむことができます。

特産品としては、まず「井原デニム」です。本市は江戸時代中期から綿花栽培が盛んになり、明治から大正時代には綿織物の産地となりました。この織物のひとつがデニムと同様であったことから、国内では最古の時期からデニム生地の生産が始まり、昭和45年頃にはジーンズの国内シェアの75%を誇りました。

現在の井原デニムは、昔ながらのシャトル織機で織るざっくりとした風合いと微妙な色を再現できる高度な技術等に世界が注目し、欧米のバイヤーから絶賛され、数多く輸出されています。
現在、「エブリデイ・デニムでぇ!」と銘打ち、毎日、市職員がデニムを着用して勤務するなど、「デニムの聖地いばら」を全国に発信しています。
本日も、私はデニムのジャケットとジーンズを着ております。唯一、風通しがあまり良くないので、少し暑いのが欠点といったところでしょうか。

また、「井原デニム」をテーマにした観光施設として複合施設である井原デニムスクエアガーデンと、井原デニムストリートのシンボルとなる旅館・デニムホテル舞鶴楼があります。商店街を「デニムストリート」として観光地化する取組の中核施設です。

次に、井原市は西日本有数のブドウの産地であり、ニューピオーネ・瀬戸ジャイアンツ・シャインマスカットなど多くのブドウが栽培されています。また、赤土栽培の「明治ごんぼう」は、太くて柔らかくて、味と香りも良く、長持ちすることが特徴です。

さらに井原市美星町、美星は「美しい星」と書きますけれども、大変美しい星が見えるところです。
こちらには国内有数の規模を誇る公開天文台もございまして、県内外から観光客においでいただいているところでございます。

雪舟と井原市のかかわりについて申します。
京都にある雪舟とかかわりの深い東福寺の記録をまとめた「東福寺誌」などの文献によりますと、雪舟が井原市芳井町にあります重玄寺(ちょうげんじ)で没したというふうに伝えられております。

雪舟が没したと伝えられる重玄寺は、千畝周竹(せんみょうしゅうちく)和尚によって開かれた臨済宗仏通寺派の禅寺です。
重玄寺は創建以来数度の火災にあったとされ、昭和30年の火災では土蔵(どぞう)と鐘楼門を残して全焼してしまいました。現在の寺院は残った鐘楼門等を山裾に移転し、再建されたものでございます。重玄寺跡には雪舟の墓と伝わる墓石が残されています。

重玄寺は古くから雪舟終焉の地と伝えられてきました。平成8年に、重玄寺開山の千畝周竹(せんみょうしゅうちく)が残した語録「也足外集(やそくげしゅう)」の中に、雪舟とのつながりを示す記述が確認されました。これは、井原市と雪舟を結びつける貴重な史料となっております。

歴史文化資源を生かした取り組みとしましては、新一万円札の顔になる渋沢栄一が主人公のNHK大河ドラマ「青天を衝け」で、栄一が井原市を訪れた場面が取り上げられたことにちなみ、井原市は渋沢栄一ゆかりの地PR活動に取り組んでいます。
渋沢栄一は、一橋家の家臣として領地である井原に農兵募集のため訪れ、地元の漢学者・阪谷朗廬と語り合い、後に渋沢栄一の二女・琴子と阪谷朗廬の四男・芳郎が結婚して井原との繋がりは強くなりました。

ゆかりを周知するため、特別展「渋沢栄一と井原」を開催するほか、ゆかりの地を巡るサイクリングルートや井原鉄道とタイアップしたゆかりの地PRラッピング列車を走らせ、観光誘客に努めています。

今後の取り組みとしましては、井原市出身の近代彫刻界の巨匠・平櫛田中を顕彰するための井原市立田中美術館の建て替え、新館建設がございます。新館建設により、ますます魅力のある展覧会の開催や、市民ギャラリーの併設による井原市民の文化活動にも貢献できる美術館を想定しております。
2023年4月開館を目指し、現在工事中でございます。

以上、簡単ではございますが井原市の紹介をさせていただきました。ありがとうございました。

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