第１５回の雪舟サミットが、ここ益田市において開催されますことにお祝い申し上げます。益田市長をはじめ御準備下さいました関係者の皆様には、多大な御尽力をいただきまして大変感謝いたしております。

さて、山口市は室町時代に時の守護大名大内氏が京の都を模して築いた街並みの雰囲気が今も随所に残る風情豊かな都市でございまして、特に市内中心部には、国宝瑠璃光寺五重塔や大内氏遺跡など大内文化の栄華を代表する歴史的遺産がございます。中でも雪舟に縁の常栄寺庭園(雪舟庭)や雲谷庵は、大内氏と雪舟の深い繋がりを象徴する歴史的資源でございます。

また、山口県が毎年１１月上旬を雪舟ウィークとしていることから、県立美術館を中心に雪舟の研究会や講演等が開催されており、同時に市民活動においても、水墨画の模写競技大会や「あなたも雪舟」と題した公募の絵手紙展など、雪舟に関する活動も盛んで広く市民に親しまれています。

現在、山口市では、雪舟作の常栄寺庭園(雪舟庭)が、長年の風雨によって傷みが著しいことから、雪舟生誕６００年の平成３２年度を完了の目処として保存整備を進めています。こうした保存整備をはじめ、市民活動の支援を通して、雪舟の魅力を市内外の皆様に発信していきたいと考えております。

最後に、今回の「雪舟サミット」がここに集う６市の絆を更に深め、文化を越えた相互の交流と連携・協力の輪を広げていく機会となりますことを願っております。